深紫外線はコロナウイルスを効果的に不活性化できる
紫外線消毒は古くから確立された方法です。布団を天日干しすることは、ダニの除去、消毒、殺菌に紫外線を利用する最も原始的な方法です。
化学殺菌と比較して、UV殺菌は殺菌効率が高く、不活化は通常数秒で完了し、他の化学汚染物質を生成しないという利点があります。操作が簡単であらゆる空間に適用できるため、UV殺菌灯は主要なECプラットフォームで人気商品となっています。また、第一線の医療・保健機関においても、重要な殺菌設備となっています。
深紫外線LEDは将来有望な新興産業
紫外線による効果的な殺菌・消毒には、一定の条件を満たす必要があります。紫外線光源の波長、照射量、照射時間に注意してください。つまり、波長280nm以下のUVC帯の深紫外線を使用し、様々な細菌やウイルスに対して一定の照射量と照射時間を満たす必要があります。そうでなければ、不活化できません。
紫外線は波長によって、UVA、UVB、UVCの3つの帯域に分けられます。UVCは波長が最も短く、エネルギーが最も高い帯域です。実際、殺菌・消毒において最も効果的なのは、深紫外線と呼ばれるUVCです。
深紫外線LEDによる従来の水銀ランプの代替、消毒・殺菌への応用は、照明分野における白色LEDによる従来の光源の代替と類似しており、巨大な新興産業を形成するでしょう。深紫外線LEDが水銀ランプの代替を実現すれば、今後10年間で深紫外線産業はLED照明のような新たな兆単位の産業へと発展するでしょう。
深紫外線LEDは、浄水、空気浄化、生物検出といった民生分野で広く利用されています。さらに、この紫外線光源の応用範囲は殺菌・消毒だけにとどまらず、生化学検出、殺菌医療、ポリマー硬化、産業用光触媒など、多くの新興分野にも幅広い可能性を秘めています。
深紫外線LED技術の革新はまだ進行中
見通しは明るいものの、DUV LEDはまだ開発の初期段階にあり、光出力、発光効率、寿命が十分ではなく、UVC-LEDなどの製品はさらなる改良と成熟が必要であることは否定できません。
深紫外線LEDの産業化にはさまざまな課題があるものの、技術は進歩し続けています。
昨年5月、世界初となる年間3,000万個の高出力紫外線LEDチップの量産ラインが中科市六安で正式に稼働を開始し、LEDチップ技術の大規模な産業化とコアデバイスの国産化を実現しました。
技術の進歩、学際性、そしてアプリケーションの統合に伴い、新たな応用分野が絶えず推進されており、規格も常に改善していく必要があります。「既存のUV規格は従来の水銀ランプに基づいています。現在、UV LED光源には、試験から応用に至るまで、一連の規格が早急に必要です。」
深紫外線殺菌・消毒の分野においては、標準化には多くの課題が伴います。例えば、紫外線水銀ランプ殺菌は主に253.7nmですが、UVC LEDの波長は主に260~280nmに分布しており、これは後続のアプリケーションソリューションに様々な差異をもたらします。
新型コロナ肺炎の流行は、紫外線殺菌・消毒に対する一般大衆の理解を広め、紫外線LED産業の発展を間違いなく促進するでしょう。現在、業界関係者はこれを確信しており、業界は急速な発展のチャンスに直面していると考えています。今後、深紫外線LED産業の発展には、上流と下流の関係者の団結と協力が不可欠であり、この「ケーキ」を大きくしていく必要があります。
投稿日時: 2020年6月22日